詰め合わせ商品の食品表示について注意点を解説!

オージーフーズ 品質管理部の徳原です。

今回のテーマは「詰め合わせ商品の食品表示」についてです。
おせちやお歳暮で異なる商品を詰め合わせた際の食品表示について、いくつか注意点がありますので解説していきます。

※過去のコラムで、「単なる詰め合わせ商品」の場合(例:ケーキ詰め合わせ)と「新たな独立した一つの商品」の場合(例:カップ麺、即席みそ汁、鍋セット)についての表示の基本を解説しています。ぜひご覧ください。

▼食品詰め合わせ商品の食品表示方法の要点を品質管理のプロが解説

複数の食品を詰め合わせた商品の表示ポイントを食品表示のプロが解説します。詰め合わせ食品は詰め合わせられた食品同士の関連によって若干表示方法が変わります。一つでもミスをすると、場合によっては回収に繋がる可能性もありますので、慎重に表示を作成する必要があります。

原料原産地表示の注意点

各構成要素となる商品それぞれの重量割合上位1位の原材料のうち、

製品全体で考えて重量割合が最も⾼い原材料に原料原産地表⽰を⾏います。

【新たな独立した一つの商品の例】

うどん:⼩⻨粉 100g、⾷塩 3g、…

スープ:しょうゆ 5g、食塩 4g、…

この例の場合、うどんの「⼩⻨粉」が重量割合上位 1 位の原材料となります。

【単なる詰め合わせ商品の例】

チョコレート:カカオマス 30g、砂糖 20g、…

クッキー:⼩⻨粉 25g、砂糖 20g、…

この例の場合、チョコレートの「カカオマス」が重量割合上位 1 位の原材料となります。

※チョコレートとクッキーを合算すると「砂糖」が重量割合上位1位となりますが、

合算は⾏ないません

なお、単なる詰め合わせ商品の場合であって、各構成要素ごとに原材料表示を行っているような製品については、各構成要素の重量割合上位1位の原材料の全てに原産地を表示することが望ましいと考えます。

この例の場合、チョコレートの「カカオマス」に加えて、クッキーの「小麦粉」が該当します。

ただし、個別⾷品ごとに販売することが可能な⾷品を詰め合わせている場合(お中元用の詰め合わせ等)は、構成要素である個別⾷品ごとについて表⽰する必要があり、個別⾷品ごとに重量割合上位1位の原材料について原料原産地表⽰が必要です。

アレルギー表示の注意点

単なる詰め合わせ商品で、各構成要素ごとに原材料表示を行っている場合は、アレルギー表示は個別表示が原則ですが、詰め合わせ食品の各構成要素ごとに一括表示をすることが可能です。

【記載例】
<チョコケーキ>・・・・、(一部に小麦・卵・乳成分を含む)<クッキー>・・・・、(一部に小麦・卵を含む)

ただし、下記のように最後にまとめて一括表示することはできません!!

【NG記載例】
チョコケーキ(・・・・)、いちごケーキ(・・・・)、(一部に小麦・卵・乳成分を含む)

アレルギー表示は、各構成要素ごとに表示されているかご確認ください。

内容量表示の注意点

詰め合わせ商品は、下記の例のように表示することができます。

【総量を表示し、各構成要素ごとの量を併記した例】

60g(A商品 30g、B商品 30g)

【総量を表示せず、各構成要素ごとの量のみを表示した例】

A商品 30g、B商品 30g

ただし、下記のような表示をすることはできませんのでご注意ください。

【NG記載例】A商品、B商品 各30g

番外編(ピッキング作業者は加工者か?)

例えば、各商品を物流倉庫でピッキングして詰め合わせ食品にした場合は、ピッキング業者が加工者になりますでしょうか??

答えは・・・

ピッキング業者は、加工者になりません!!

詰め合わせる際に衛生上のリスクが生じない(個包装されていない食品がない)場合は、加工の行為とみなさないため、ピッキング業者は加工者ではありません。

ピッキング業者が表示責任者として「販売者」となることは可能ですが、別で「加工者」「製造者」等を表示する必要があります。

今回は「詰め合わせ商品の食品表示」について解説しました。詰め合わせ商品に限らず、表示関係でお困り事がありましたら、オージーフーズ品質管理サポートサービス「表示のチェック」(7,200円~)、「表示案の作成」(18,000円~)、「規格書作成代行」や「規格書照合」サービス(15,000円~)、「eBASE入力代行」サービス(20,000円~)、「微生物検査」(基本3項目:4,800円)、「栄養成分分析」(基本5項目:10,000円)、「栄養成分の計算」(5,000円~)

にご依頼ください!

また、品質管理について全般的なことを質問されたい方は 「食品表示・品質管理お悩み相談」(年間90,000円(税抜))にご依頼ください!

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※秘密保持契約を締結することも可能です。

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徳原
前職は製菓・製パンの卸の品質管理を担当していました。 食品表示検定上級、品質管理検定(QC検定)3級、マーケティングビジネス実務検定B級、惣菜管理検定3級の資格を持っています。好きな食べ物は米、酢です。

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