「凍結前加熱の有無」「加熱調理の必要性」ってなに?

冷凍食品の「凍結前加熱の有無」「加熱調理の必要性」の表示について、わかりやすく解説します。

冷凍食品は、食品衛生法により「無加熱摂取冷凍食品」、「加熱後摂取冷凍食品」、「生食用冷凍鮮魚介類」に分けられます。表示をする上でのポイントを一緒に確認しましょう!

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1. 食品衛生法上の分類について

これらの表示に関わる分類は、食品衛生法で定められております。

食品衛生法における冷凍食品は規格基準上「①無加熱摂取冷凍食品」「②加熱後摂取冷凍食品」「③生食用冷凍鮮魚介類」に分けられます。

「無加熱摂取冷凍食品」とは

冷凍食品のうち製造又は加工した食品を凍結させたもので、飲食に供する際に加熱を必要としないもの。

「加熱後摂取冷凍食品」とは

冷凍食品のうち製造又は加工した食品を凍結させたもので、無加熱摂取冷凍食品以外のもの。

そして、加熱後摂取冷凍食品は「凍結前未加熱」あるいは「凍結前加熱済み」に区分されます。

加熱後摂取冷凍食品の「凍結前加熱済み」とは

加熱後摂取冷凍食品であり、凍結直前に加熱調理されたもの。

加熱後摂取冷凍食品の「凍結前未加熱」とは…

加熱後摂取冷凍食品であり、凍結直前に加熱されたもの以外のもの。

※小麦粉を主たる原材料とし、摂食前に加熱工程が必要な冷凍パン生地様食品については、摂食前に十分な加熱・焼成が行われる限りにおいて、E.coli 陰性の成分規格を適用しない。

生食用冷凍鮮魚介類とは…

冷凍食品のうち切り身又はむき身にした鮮魚介類であり、生食用のものを凍結させたもの。

食品表示基準、食品衛生法、計量法、東京都や神戸市の条例などで「冷凍した食品」について定義されているのをご存じでしょうか? それぞれで意味合いが異なるため注意が必要です! また、それぞれの定義に当てはまる食品には、表示しなくてはならない事項がありますので併せて紹介いたします。

2. 「凍結前加熱の有無」の表示について

「凍結前加熱の有無」とは

食品表示基準により加熱後摂取冷凍食品に表示する項目に定められている、製造の過程で行われる商品を凍結する直前の加熱の有無を示すものです。

「凍結前加熱の有無:加熱してありません」と表示する場合

全く加熱処理が行われていない場合と、以下のような場合も含まれます。

(例1)冷凍野菜

多くの冷凍野菜(※大根おろしや山芋など一部の例外を除き)では、急速凍結する前に、「ブランチング」(90〜100℃位の熱湯に漬けたり蒸気にあてることで酵素の働きを止める)を行います。

これは、色や鮮度など品質を保つための前処理であり、調理上の完全加熱ではないため該当します。

(例2)お好み焼きや焼き鳥等、一度加熱調理されている冷凍食品

加熱後にタレやトッピングを加えたり、冷ます・小分けにする等の工程が行われる食品については、加熱直後に凍結したことにならないので「加熱してありません」という表示になります。

「凍結前加熱の有無:加熱してあります」と表示する場合

凍らせる直前に完全加熱処理が施されている場合に「加熱してあります」と表示することができます。

凍結前加熱の有無の判断に迷った際のポイント

表示したい食品が、①、②どちらに当てはまるのか迷った時は・・・

凍結前加熱という言葉に引っ張られず、凍結「直前」に加熱しているかどうかに注目しましょう!

「調理冷凍食品」の定義、表示の方法についてご紹介。「調理冷凍食品」には、食品表示基準指定品目として、個別で定義と表示基準が定められているものがあります。表示を作成するにあたり注意する事項等、オージーフーズの品質管理スタッフが詳しくわかりやすく解説いたします。

3. 「加熱調理の必要性について」表示について

食品表示基準により、飲食に供する際に加熱を要するかどうかの別を、名称の表示に併記したり、「加熱調理の必要性」の項目を設けて表示する必要があります。

「加熱調理の必要性」が、

  • ある場合:「凍結前加熱の有無」の表示が必要になります。
  • ない場合:「凍結前加熱の有無」の表示は不要です。

「凍結前加熱の有無:加熱してありません」+「加熱調理の必要性:加熱してお召し上がりください」

製造中に加熱処理が全く行われていない場合、また、製造最後に行う凍結の前に完全加熱が行われていない場合は、喫食時に加熱調理が必要になることを示しています。

「凍結前加熱の有無:加熱してあります」+「加熱調理の必要性:加熱してお召し上がりください」

製造中に加熱処理はしてあるが、喫食時には加熱調理が必要な商品に表示されます。

例)冷凍ぎょうざ等は、製造ラインで加熱調理はされていますが、解凍しただけでは食べることができません。冷凍炒飯なども同様です。

「加熱調理の必要性:そのままお召し上がりください」

生食用冷凍鮮魚介類やお弁当用の冷凍食品等でよく見られます。

追記

オージーフーズでは、商品毎にどの分類に該当するかも考慮して表示をチェックしております。

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また、表示等について、人手が足りない方、正確な内容になっているか不安な方は是非食品表示チェック」「食品表示案の作成」「規格書作成代行規格書照合サービス(15,000円~)、微生物検査(基本3項目:4,800円)、栄養成分分析(基本5項目:10,000円)、栄養成分の計算(5,000円~)、eBASE入力代行サービス(20,000円~)にご依頼ください!

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今回の更新はオージーフーズ品質管理の鎌田が担当いたしました。

食品の品質管理は取り扱う食品によって対応が異なり、相談しようにも、「どこに、どう相談すれば良いか分からない。」というのはよく聞きます。 オージーフーズは長年積み重ねてきた品質管理のノウハウで皆様のお悩み事を解消いたします。
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鎌田
管理栄養士の資格を持っています。好きな食べ物は餃子と桃です。

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