栄養強調表示を行う上で見落としがちな注意事項に注目し、よくある8つのポイントをわかりやすくまとめて解説いたします。
食品表示のプロが日々様々な商品を取り扱う際によく見かける事例を8つのポイントに分け、具体例とともに解説します。
栄養強調表示の基本的な解説については下記記事を併せてご参照ください。

目次
栄養成分名のみ目立たせて表示する場合
高い、低いに言及せず、栄養成分名のみ目立たせて表示する場合は、栄養強調表示の基準は適用されません。
しかし、消費者に誤認を与えないような表示をする必要があります。
例
商品表面に【たんぱく質○○g/100g当たり】とだけ表示する場合は、栄養強調表示には当たりません。
その食品本来の性質として基準を満たしていれば行うことが可能になる場合
高い旨の表示は、当該栄養成分を強化していなくても、その食品本来の性質として基準を満たしていれば行うことが可能です。
しかし、「高たんぱく質ヨーグルト」と表示すると、当該ヨーグルトが他のヨーグルトと比較してたんぱく質が多いという誤解を招きかねません。
この場合は「ヨーグルトは高たんぱく質食品です。」というような表現で栄養強調表示をするようにしましょう。
総称について栄養強調表示を行う場合
「ビタミンを含む」、「ミネラルたっぷり」のように、総称について栄養強調表示を行う場合は、食品表示基準で規定する全てのビタミン又はミネラルについて栄養強調表示の基準が適用されます。
一部のビタミンやミネラルについてのみ、栄養強調表示の基準を満たしている場合は、総称を用いるのではなく、その栄養成分名を表示するようにします。
例
「ビタミンを含む」ではなく「ビタミンCを含む」と表示する。
「ミネラルたっぷり」ではなく「カルシウムたっぷり」と表示する。

相対表示(強化された旨、低減された旨)を行う場合
相対表示(強化された旨、低減された旨)を行う場合の比較対象食品は、全く同種の食品でなくても可能です。
しかし以下のような場合は不適当です。
- ①:比較対象食品の当該栄養成分が一般流通品と比べて高く、「低減された旨」の表示を行った食品の当該栄養成分が一般流通品と比較して大差ない場合
- ②:比較対象食品の流通がかなり以前に終了している等、事実上比較が不可能な場合
栄養強調表示の基準を満たしているか否かは販売時に判断する
栄養強調表示の基準を満たしているか否かは販売時に判断します。
しかし、販売時に基準を満たしていても、摂取時に基準を満たさなくなる食品については強調表示することは望ましくありません。
推定値や目安は認められない
栄養成分の機能の表示や栄養強調表示をする場合、表示する全ての栄養成分について、許容差の範囲内にある必要があります。合理的な推定により得られた値は認められません。
栄養成分表示部分に「推定値」、「この表示値は、目安です。」と表示することは、合理的な推定により得られた値に対して行っているため、この場合認められません。
食品表示基準別表第12及び13に定められていない成分の栄養強調表示をする場合
食品表示基準別表第12及び13に定められていない成分(例:コラーゲン、ポリフェノール等)の栄養強調表示の基準値は規定されていませんが、科学的根拠に基づき、販売者の責任において表示することが必要です。
また、別表第9に定められていない成分の場合は、栄養成分表示と区別して、栄養成分表示に近接した箇所に表示することが望ましいです。(※トランス脂肪酸を除く)
セットで販売され、通常一緒に食される食品の表示
セットで販売され、通常一緒に食される食品の表示については、個々のものを栄養強調表示する場合、セット全体及び栄養強調表示をした当該個食品について栄養成分表示が必要です。
例
うどんとめんつゆのセット商品において「30%塩分カットのめんつゆ使用」等

以上、栄養強調表示を行う上で見落としがちな注意事項を抜粋してご紹介いたしました。
あとがき

栄養強調表示は、表示を作成する上で分かりづらく間違えやすいところかと思います。
栄養強調表示の決まりごとを正しく理解し、適切な表示を作成しましょう。商品にとっても、消費者の皆様にとっても、販売時に有益な情報になります。
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