原料原産地表示をしっかり理解されていますか? 具体例を挙げてプロが解説!

こんにちは、オージーフーズ 品質管理部の徳原です。

東京オリンピック2020が開催されましたね!
日本選手がメダルラッシュしていて喜ばしい限りです!

さて、今回のテーマは「原料原産地表示」になります。以前に、基本的な表示ルールを説明いたしましたが、その際に説明仕切れなかった細かい内容をまとめました。

正しく理解されているかご確認をしていただければと思います。

原料原産地表示

おかげさまで食品表示、eBASE、仕様書サービスについて多くの依頼をいただいております。現在も受付中ですが、対応枠は限られておりますのでお早めにご連絡ください。

・原材料名にまとめ表示(「野菜(○○、△△)」等)をしたとき

原材料単位でみて重量割合上位1位の原材料に、原料原産地表示を行う必要があります。

(例) たまねぎ >  豚肉 である場合

原材料名:野菜(たまねぎ(A国産)、キャベツ、トマト)、豚肉

(例)野菜 > 豚肉 であるが、豚肉 > たまねぎ の場合

原材料名:野菜(たまねぎ、キャベツ、トマト)、豚肉(A国産)

・原材料名に中間加工原材料(複合原材料)を表示したとき

原料原産地表示の対象の原材料が中間加工原材料の場合は、当該中間加工原材料の製造地又は生鮮原材料まで遡った原産地を表示します。

(例)中間加工原材料の製造地を表示した場合

原材料名:加糖卵(砂糖、卵)(国内製造)

下記のように、加工原料の製造地を表示することは不適切です!
(不適切な例)加糖卵(砂糖(国内製造)、卵) ×

(例)中間加工原材料の生鮮原材料まで遡った原産地を表示した場合

複合原材料中の重量割合上位1位の原材料が、製品全体での重量割合上位2位の原材料よりも重量が少ない場合であっても、表示義務の対象は複合原材料の重量割合上位1位の原材料です。
原材料名:加糖卵(砂糖(てん菜(国産))、卵)

なお、複合原材料中の重量割合上位1位の原材料だけでなく、複合原材料中の重量割合上位2位、3位等の原材料についても、原料原産地表示することが望ましいです。

・冠表示(「商品名に特定の原材料名を冠している表示:えびグラタン」等)をしたとき

「冠表示」の原料原産地情報の提供については、義務表示ではないですが、自主的な取組が推進され、ガイドラインが策定されています。

冠表示の原料原産地の表示は、一括表示部分以外の場所(商品の説明文等を含む。)への表示又は情報が確認できるウェブサイトや電話番号等の表示が認められています。

(例)原料原産地の情報が確認電話番号を表示した場合

原材料の原産地は、当社お客様相談センター(0120-000-000)にお問い合わせください。

▼参考資料
「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン (平成31年3月29日消食表第147号)「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン (平成31年3月29日消食表第147号)

・加工食品で「〇〇産」等と産地を表示できるもの

加工食品の原料原産地表示は、基本的には、生鮮食品の場合は、その原材料の「原産地」、加工食品の場合は、その原材料の「製造地」を表示しますが、下記に挙げたものは一般的に生鮮食品に近い食品であると認識されており、製造地表示になじまないため「〇〇産」等と産地を表示します。

(例)「〇〇産」等と表示できる加工食品

はちみつ、岩塩、天日塩

※「岩塩」、「天日塩」にあっては採取場所等を国名又は農産物の原料原産地表示(都道府県名等)に準じて表示

下記は、加工原料の製造地を表示する必要がありますのでご注意ください。

(例)「〇〇産」等と表示できない加工食品

精製はちみつ、食塩

基本的な原料原産地表示については過去の記事をご覧ください。

▼新しい原料原産地表示制度とは。食品表示の方法や表示例を解説

改正された新しい原料原産地表示制度についてわかりやすく解説します。22食品群、個別4品目から全ての加工食品へと対象が拡大され、表示方法も大きく変更されています。これまでとは記載方法が異なる点が多くありますので、これまでも表示をされていた方々もご注意ください。

また、東京都の条例でも原料原産地名について規定があります。

こちらについては下記の記事をご覧ください。

▼東京都消費生活条例とは。東京都で販売する商品の食品表示の項目

東京都で食品を販売する際に注意したい東京都条例(東京都消費生活条例)で定められている調理冷凍食品の表示ルールをわかりやすく紹介します。通信販売は販売先が「全国」となりますので東京都等の地方自治体が独自に定めた食品表示ルールについても注意しましょう。

表示関係で何かお困り事をお持ちでしたら、オージーフーズ品質管理サポートサービスまでお気軽にお問い合わせください。

品質管理全般で問題がないかご不安な方は、
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また、表示等について、人手が足りない方、正確な内容になっているか不安な方は是非「食品表示チェック」「食品表示案の作成」「規格書作成代行」や「規格書照合」サービス(15,000円~)、「微生物検査」(基本3項目:4,800円)、「栄養成分分析」(基本5項目:10,000円)、「栄養成分の計算」(5,000円~)、「eBASE入力代行」サービス(20,000円~)にご依頼ください!
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秘密保持契約を締結することも可能です。

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徳原
前職は製菓・製パンの卸の品質管理を担当していました。 食品表示検定上級、品質管理検定(QC検定)3級、マーケティングビジネス実務検定B級、惣菜管理検定3級の資格を持っています。好きな食べ物は米、酢です。

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